日本護身用品協会では護身用品の認定基準を独自に設け、護身用途に使用できる護身用品を審査・認定しています。護身用品は人命を左右する重要な製品であるため、個々の製品を公正かつ厳格に判断する基準は重要です。
本トピックスでは、日本護身用品協会認定スタンガンについて詳しく解説します。
スタンガンの認定業務
スタンガンは高電圧を発生させ、相手を感電・撃退する非殺傷武器(護身用品)です。確かなスタンガンは護身用途に使用でき、私たちを危険から救い、安全の確保に役立ちます。スタンガンにおいて大切なことは、確かな性能、威力、品質、安全性です。これらスタンガンの重要項目における適性判断は、専門的な知識が必要であり、一般の消費者では判断が困難です。
そこで、私たち日本護身用品協会は日本国民の皆様の確かな安全確立のために、責任をもってスタンガンの性能、威力、品質の公正かつ厳格な審査・認定業務を行っています。
国民の皆様が護身用途としてスタンガンを選ぶとき、私たち日本護身用品協会の認定業務は必要不可欠な判断指針です。
公正・厳格な日本護身用品協会の認定基準
日本護身用品協会ではスタンガンについて、各種性能、安全性、保証内容などを、様々な専門的観点に立ち、日本護身用品協会独自の厳しい製品認定基準を設けています。これら個々の基準項目と条件は、スタンガンの使用者の安全と権利を守るために必要な条件として、公正かつ厳正な判断のもとに定められたものです。
日本護身用品協会のスタンガン認定審査項目を全て合格し、日本護身用品協会から認定を受けたスタンガンは、日本国民の皆様が安心して護身用途にお役立ていただけます。
日本護身用品協会のスタンガン認定基準
日本護身用品協会では日本護身用品協会製品認定基準を定めており、スタンガンの認定基準は以下の通りです。
スタンガンの認定基準
1-1.以下の仕様が公開されている事
a.使用電圧
b.放電(スパーク時の)電圧
c.使用電流
d.放電(スパーク時の)電流
e.消費電力
f.周波数
g.新品電池におけるスパーク可能時間
h.新品電池における未使用時装着可能期間
1-2.放電電流が3mA以上である事1-3.空中スパークが可能である事
1-4.人体に致命傷や後遺症を与えない事
1-5.3年間(業務用は1年間)の完全保証である事
1-6.製品にシリアルNoがあり保証書とともにシリアルNoで管理されている事
1-7.カーボン複写式の保証書があり販売者が控を保管管理できる事
1.8.製品本体に出力電圧が明記されている事
1-9.製品本体に高電圧機器である警告が表示されている事
1-10.製品に改造禁止の措置が講じてある事
1-11.製品に正規流通品である証明措置(ホログラムラベル等)がとられている事
1-12.製品がPL保険「支払限度額(対人・対物共通)/少なくとも保険期間中5億円以上」に加入している事
解説
仕様
(認定基準)
1-1.以下の仕様が公開されている事
a.使用電圧
b.放電(スパーク時の)電圧
c.使用電流
d.放電(スパーク時の)電流
e.消費電力
f.周波数
g.新品電池におけるスパーク可能時間
h.新品電池における未使用時装着可能期間
(解説)
スタンガンは精密な電気機器です。スタンガンの詳細な電気的仕様は、製品の性能を客観的に判断するために必要です。本認定基準に定められた電気的仕様の公開並びに表示がなければ、スタンガンの性能を正確に判断できないため製品の適性を判断できません。これらの理由から、製品には認定基準に定められた電気的仕様の公開並びに表示が必要です。
威力
(認定基準)
1-2.放電電流が3mA以上である事
(解説)
スタンガンの放電電流は、人体に与える電気ショックの強度を示す重要な電気的要素です。そのため、日本護身用品協会では人体に電流を流し、感電させ、行動不能にする性能の条件として最低電流値を3mAと定めています。
性能
(認定基準)
1-3.空中スパークが可能である事
(解説)
スタンガンを何にも接触させず空中で電気スパークを行う空中スパークの可否は、スタンガンの大きな役割である威嚇のために重要です。日本護身用品協会では、空中スパークによる威嚇用途はスタンガンの必要な性能条件と定めています。
安全性
(認定基準)
1-4.人体に致命傷や後遺症を与えない事
(解説)
過度の感電は人体に大きな影響を与える場合があります。落雷や漏電事故では死亡する例もあります。スタンガンは身を守るために使用しますが、相手に必要以上の電気ショックを与えるべきものではありません。日本護身用品協会では、スタンガンを護身目的で使用するにあたり、相手に致命傷や後遺症を与えるような過度の電気ショックは避けるべきであると定めています。スタンガンの性能は、人体に対する安全性も確立されてなければなりません。
アフターフォロー
(認定基準)
1-5.3年間(業務用は1年間)の完全保証である事
(解説)
スタンガンは工業製品であり、精密な電気製品のため故障する場合があります。このような場合に所有者が確実な製品保証を受けるため、日本護身用品協会ではスタンガンの保証期間について個人用途は最低3年間、業務用途で最低1年間のメーカー保証が実施されることを条件と定めています。また、メーカー保証期間はその製品の耐久性の確約でもあります。個人的な使用頻度において、最低3年間は故障しない品質を原則とすることも、日本護身用品協会におけるスタンガンの耐久性基準です。スタンガンの保証基準については、当協会が定める最低保証期間をメーカーが規定するとともに、保証期間を明記したメーカー保証書の製品添付も条件です。
固有番号
(認定基準)
1-6.製品にシリアルNoがあり保証書とともにシリアルNoで管理されている事
(解説)
メーカーは、スタンガンに個別の番号をシリアル番号として割り当て、製品本体並びに保証書へ表示する必要があります。シリアル番号は、製品のトレーサビリティ(製品の犯罪使用などの安全性を確保するために追跡を可能にする販売システム)を確実なものとし、悪用などがあった場合に迅速に対処するために重要です。
トレーサビリティ
(認定基準)
1-7.カーボン複写式の保証書があり販売者が控を保管管理できる事
(解説)
保証書はカーボン複写式とし、販売業者が消費者へ販売の際には保証書を発行し、控を保管できるものとします。製品の流通過程とトレーサビリティにおいて、最も重要なのは顧客への最終販売時です。この最終販売商取引において、製品の販売を記録保管する必要性から日本護身用品協会ではスタンガンの保証書はカーボン複写式保証書とし、販売業者が控を保管するよう定めています。
性能表示
(認定基準)
1.8.製品本体に出力電圧が明記されている事
(解説)
スタンガンの出力電圧は性能を表す重要な電気仕様です。日本護身用品協会では製品の出力電圧を製品本体に表示しなければならないと定めています。
安全表示
(認定基準)
1-9.製品本体に高電圧機器である警告が表示されている事
(解説)
スタンガンは高電圧を発生する非殺傷武器であり、不用意な使用は危険です。そのため、日本護身用品協会はスタンガンに高電圧機器であることの警告表示をするよう定めています。
製品保護
(認定基準)
1-10.製品に改造禁止の措置が講じてある事
(解説)
スタンガンは1-2項や1-4項で定めた通り人体への安全性確保は重要です。そのため、日本護身用品協会ではスタンガンを分解改造できないようにするため、製品に改造禁止措置を講ずるよう定めています。
類似品対策
(認定基準)
1-11.製品に正規流通品である証明措置(ホログラムラベル等)がとられている事
(解説)
日本護身用品協会認定品に酷似したスタンガンが市場に流通した場合、消費者が当該製品を日本護身用品協会認定品と誤認する恐れがあります。消費者が、当該製品がメーカー正規品であることを明確に判断できるための措置として、日本護身用品協会ではメーカーが個々の製品に明確な証明措置を講ずることを定めています。
損害賠償
(認定基準)
1-12.製品がPL保険「支払限度額(対人・対物共通)/少なくとも保険期間中5億円以上」に加入している事
(解説)
日本護身用品協会では、消費者が製品に起因する法的損害賠償を確実に保証されることを確約するため、製品を製造するメーカーが個々の製品に対し上記条件のPL保険に加入することを条件としています。
日本護身用品協会認定スタンガンの表示
日本護身用品協会認定スタンガンは、製品本体に日本護身用品協会認定品ラベルを表示しています。このラベルは日本護身用品協会が協会認定製品に対し交付するものであり、偽造や張替えが不可能な性質のラベルです。
日本護身用品協会認定品ラベルは日本護身用品協会がメーカーへ支給し、メーカーが製造時に個々の製品に貼付表示します。消費者は日本護身用品協会認定ラベルを確認することで、製品の日本護身用品協会における認定の有無を容易に判断できます。
完全保証
日本護身用品協会が保証規定として定める製品の完全保証(認定基準1-5項)とは、あらゆる製品故障を全てメーカー保証で対応することを規定したものです。日本護身用品協会が認定したスタンガンは、全ての製品にメーカー完全保証が確約されています。あらゆる故障について、具体的な例を以下に示します。
具体例と保証内容
スタンガン本体の保証
内容 | 対応 |
電池コードを断線してしまった | 保証新品交換 |
電池プラグを破損してしまった | 保証新品交換 |
スイッチを破損してしまった | 保証新品交換 |
安全スイッチが脱落してしまった | 安全スイッチ部品の無償提供 |
電極が変形・破損してしまった | 保証新品交換 |
落下・衝撃によってケースが割れてしまった | 保証新品交換 |
ストラップが切れてしまった | ストラップの無償提供 |
電池ケースフタが破損・紛失してしまった | フタの無償提供 |
ペン型スタンガンの電極カバーを紛失してしまった | カバーの無償提供 |
マンガン電池を使用して液漏れ腐食してしまった | 保証新品交換 |
高温下保管でボディが変形してしまった | 保証新品交換 |
スタンガンの機能や動作の保証
内容 | 対応 |
スパークしなくなった | 保証新品交換 |
スパークが弱くなった | 保証新品交換 |
スパークに異常がある | 保証新品交換 |
スイッチが故障してしまった | 保証新品交換 |
特殊事例の保証
内容 | 対応 |
悪条件下保管(高温多湿/結露/異常高温/異常低温)による故障 | 保証新品交換 |
水濡れや水没による故障 | 保証新品交換 |
全壊(高所からの落下、圧壊、異常な衝撃など) | 保証新品交換 |
完全保証の有用性
スタンガンは複雑な精密電気機器であり、故障の現象や状況は様々な事例が想定されます。また、消費者は一般的にスタンガンに慣れていない事が予想され、結果として消費者が所有するスタンガンの故障が保証対象なのか自己判断できなかったり、メーカーに保証を求めても故障状況詳細の表現伝達が困難であるといった恐れがあります。
このような理由から、消費者が保証対応を受ける権利があるにも関わらず保証を受けられなかったり、保証要求を諦めたりすることのないように、日本護身用品協会ではメーカーに完全保証を実施するとともに具体例の明確な表示を行うよう定めています。消費者は、メーカーの具体例を交えた完全保証実施によって、安心して確実に保証を受けることができます。
最後に
日本護身用品協会認定のスタンガンは、これまで述べた通り多岐に渡る認定項目に合格した結果認定されたものです。従って、日本護身用品協会認定スタンガンは日本国民の皆様が安心して購入・維持ができ、確実に護身用途にご利用いただけるスタンガンです。
私たち日本護身用品協会の使命は、日本国民の皆様の安全を守ることにあります。その一環として、日本護身用品協会は国民の皆様が安心して護身用品を購入できるよう、各護身用品において公正かつ厳格な認定基準を設け、審査認定を行っています。護身用品は専門的な側面が多く、一般の国民の皆様には詳細の判断が困難です。そのため、日本護身用品協会は日本国民の皆様の確実な護身と安全な暮らしの確立を目的に、消費者に成り代わり客観的に護身用品の評価と認定の業務を行っています。私たち日本護身用品協会の護身用品認定業務は、日本国民の皆様にとって安心・安全・確実な護身用品の購入になくてはならない指針です。
日本護身用品協会はこれからも護身用品の認定業務を通じ、日本国民の皆様の護身と安全な暮らしの実現に真剣に取り組み、より一層お役に立てるよう全力で努力して参ります。