日本護身用品協会では、警察庁刑事局捜査支援分析管理官付統計係から情報開示して頂き、新たに令和2年までのスタンガン・スプレー製品を使用した事件における刑法犯の検挙件数データを更新しました。
下表 スタンガン・スプレー製品を使用した事件における刑法犯の検挙件数
年度 | スタンガン | スプレー*1 | 合計 | 日本護身用品協会*2 |
日本全体における協会の比率(%) |
平成24年 |
63 | 347 | 410 | 3 | 0.73 |
平成25年 2013年 |
48 | 234 | 282 | 4 | 1.41 |
平成26年 2014年 |
46 | 315 | 361 | 6 | 1.66 |
平成27年 2015年 |
50 | 357 | 407 | 4 | 0.98 |
平成28年 2016年 |
52 | 290 | 342 | 6 | 1.75 |
平成29年 2017年 |
43 | 323 | 366 | 7 | 1.91 |
平成30年 2018年 |
31 | 339 | 370 | 5 | 1.35 |
令和元年 2019年 |
37 | 316 | 353 | 2 | 0.56 |
令和2年 2020年 |
46 | 267 | 313 | 1 | 0.32 |
合計 | 416 | 2788 | 3204 | 38 | 平均1.186(%) |
*1 スプレーには、催涙スプレーのほかエアゾールスプレー製品全般が含まれます。
*2 日本護身用品協会加盟の全ての店舗から、下記の販売自主規制による手続きを経て販売され、全国の警察署から刑事訴訟法第197条第2項に基づき「捜査関係事項照会書」によって照会を受けて、事件に使用されたことが確認できた件数です。
今回公開されたデータから、平成24年から令和2年までの9年間におけるスタンガンとスプレー製品を使用した事件の総数3204件に対し、当協会加盟店が販売したスタンガン・催涙スプレーを使用した事件件数は38件と非常に少なく、割合は僅か1.186%に留まっていることがわかります。特に令和元年以降はその傾向が強く、検挙件数における当協会加盟店販売件数の比率は1%を大きく割り込むものです。このデータから、日本護身用品協会加盟店が販売するスタンガン・催涙スプレーは、日本全体において悪用される事案が極めて少ないことが改めて証明されました。
日本護身用品協会では、護身用品の悪用目的での購入者を排除するため、発足当初から協会加盟店に次の販売自主規制を義務付け、徹底しています。
- 身分証明書の確認
- 購入時誓約事項の同意者のみに販売(悪用しない誓約、未成年への販売不可、反社会的勢力への販売禁止など)
当協会では、協会加盟店がこの販売自主規制を徹底して遵守することで、護身用品の悪用前提での購入者を排除し、護身用品が適正に必要な購入者のみに正しく供給していくという協会の理念があります。今回更新された実際のデータでは、当協会が義務付けている販売自主規制が効果的に機能していることが客観的に裏付けられました。
日本護身用品協会では今後も、さらに販売自主規制を徹底し、さらなる護身用品の悪用撲滅に向け努力して参ります。